大手コンビニやゲーム製作会社など、多くの企業が販促のためにVTuber(=バーチャルYouTuber)とのコラボレーションを実施しています。なぜVTuberが企業とコラボされ始めているのでしょうか。また、直近でどのようなコラボがあったのか、今回は、VTuberと企業が実際にコラボするメリットや事例についてご紹介します。
記事の目次
VTuber×企業のコラボのメリット
参照:PR TIMES バーチャルYouTuberドラマ「四月一日さん家の」記者会見の生配信が決定!!
VTuberとコラボすることは企業にとって多くのメリットがあります。
①スキャンダルリスクの回避
架空のキャラクターを使用することで、スキャンダルや事故などのリスクを回避することができます。芸能人はマイナスイメージにつながる素行をスクープされる恐れがありますが、VTuberは架空の人物のためその心配がありません。気を付けるべきなのは、むしろ“中の人”です。
②自由なカスタマイズが可能
VTuberは衣装や背景などはバーチャルなので、コラボ内容に合わせて自由に服装や髪型のデザインをカスタマイズできます。また、バーチャルで作成すればよいのでコストを抑えられるというメリットもあります。ただ、こだわればコストは青天井になるのも否めません。
③人気VTuberのファン層を囲える
人気のVTuberを起用すれば、コラボ内容についてそのVTuberのファン層に強くアプローチすることもできます。
もっとも、美少女VTuberと単にコラボしただけでは必ずしも上手くいくとは限りません。VTuberの知名度が低い場合は、コラボによって一緒に成長させるという覚悟も必要になります。
コラボ①先行ゲームプレイ配信×湊あくあ
2019年春にリリースされる予定のスマートフォン用ゲームの「ラストイデア」について、実際のサービス開始に先駆けてVTuberの「湊あくあ」による先行プレイ配信が実施されました。
湊あくあは、カバー株式会社のVTuber活動を支援する事業「ホロライブ」に所属するVTuberの一人で、マリンメイド服のバーチャルメイドとして活動しています。
彼女はゲームが大の得意であると同時に、湊あくあのデザイナーがラストイデアのメインイラストレーターであることから、新作ゲームの先行配信というコラボが実現しました。湊あくあとラストイデアの知名度向上に役立ったと思われます。
コラボ②キズナアイ×ローソン
全国展開するコンビニのローソンと人気VTuberの「キズナアイ」によるタイアップ企画が2018年6月に実施されました。キズナアイのラバーストラップやクリアファイルセットなどを全国のローソンに設置されているLoppiで予約購入できるという内容です。
また、東京都や大阪などの主要エリアのローソンでは、特製の缶バッジセットやアクリルスタンドなどを販売するコラボ店舗も期間限定でオープンしました。これはキズナアイの知名度と大手コンビニだからできたグッズ展開ではないでしょうか。
キズナアイは2016年から活動しているVTuberの草分け的存在のキャラクターで、動画チャンネルの総視聴回数は3億回以上という実績を誇っています。
コラボ③日清焼そば U.F.O.×輝夜月
1976年から販売されているカップ焼きそばの「日清焼そば U.F.O.」は、過去多くの芸能人によるテレビCMを放送してきましたが、2019年3月14日からオンエアされた新CMでは初の試みとしてVTuberを起用しています。
起用されたVTuberは「輝夜月」で、近未来的な独特の服装とキーの高いユニークな声質が特徴のキャラクターです。2017年12月のチャンネル開設後、約2週間でチャンネル登録者数が2万人オーバーという人気を獲得しています。
オンエアされたCMは、叫ぶように歌う輝夜月と疾走感のあるビジュアルによって独特の世界観を演出しており、その強いインパクトが話題になりました。マキシムザホルモンの楽曲も相まってなかなかカオスな映像に仕上がっています。賛否両論あったコラボCMですが、このあたりの自由度がどこまで受け入れられるかVTuberコラボの今後の課題となりそうです。
コラボ④実店舗×バーチャルショッパーりあ
参照:VTuberが購買の現場を変える! バーチャルプロショッパー・ソリューションが始動
名古屋の大手総合スーパーの店頭において、VTuberがショップ店員になって対話型で接客販売を行うという新しい接客システムが実現しました。
接客を担当するVTuberは、2018年7月にデビューした「バーチャルプロショッパーりあ」です。国内初のバーチャルなショップ店員として、高いトーク力とプレゼンテーションでさまざまな商品の紹介を行っています。
3月に店頭で実施されたイベントでは、VTuberがモニター越しに商品の解説をする、商品の食べ比べの感想を尋ねる、などの斬新な接客によって、消費者が試食した商品を後日また買い求めるなどの成果につながりました。
ペッパー君のような接客ロボットがVTuberにすり替わった感じがしますね。
まとめ
VTuberと企業によるコラボ事業をご紹介しました。コンビニでのキャンペーン、独創的なテレビCM、店頭での接客販売など、VTuberたちは多様なフィールドで活躍しています。次はどのような企業とユニークなコラボが実現するのか、今後も目が離せません。
▼【VTuberになろう!】こちらのコラムもおすすめです!