【飽和気味?】VTuberの市場規模から見る国内外の今後の需要

「キズナアイ」を筆頭に多くのVTuber(バーチャルYouTuber)がYotubeで活躍しています。個人が作成したキャラクターだけではなく、法人が膨大な資本を投入することを表明したVTuberの例もあり、今後の市場拡大やビジネス展開に目が離せません。本記事では、VTuberの概要、市場規模やビジネスへの活用、今後の展開などをご紹介します。

VTuberとは

VTuberとはバーチャルユーチューバーの略称で、YouTuberとして動画の配信を行うコンピュータグラフィックスのキャラクターのことです。キャラクターの「中の人」として現実世界に配信者はいるものの、YouTube上ではコンピューターによって作成された架空のYouTuberが動画配信することから、バーチャルユーチューバーと呼ばれます。

VTuberは2次元的な表現をメインとする2Dと、3次元的な表現を中心とする3Dがあります。2Dはアニメーションによる表現がメインなのに対し、3Dは実際の人物の動きを取り込むモーションキャプチャー人間の表情の認識機能ボイスチェンジなどによって、エモーショナルな表現が可能です。

VTuberはどうやってつくられている?

個人や法人によって作られていますが、大体下記3タイプにわかれます。

  1. 企業が資本を投資して作成するタイプ
  2. 個人や団体のクリエイターにファンや視聴者が募金などの支援を行うファンドのタイプ
  3. 個人がVTuber作成ツールによってVTuberを作るタイプ

国内で有名なVTuber

国内で有名なVTuberについて、それぞれの概要をご紹介します。
いわゆる美少女キャラクターを使用した、バーチャルアイドル的な立ち位置のキャラクターが多くなっています。

キズナアイ

3DCGのキャラクターによるVTuberの草分け的存在として、2016年11月頃から活動しているVTuberです。踊る、絵を描く、悩み相談をするなど、動画の中でさまざまなことを行うのが特徴です。短いカットが次々と入れ替わるジェットカットなど、多彩な技術が動画に用いられています。

チャンネル登録者数は約240万人(2019年3月時点)です。

ミライアカリ

https://youtu.be/0V1vk83iV-o
2017年10月頃から活躍しているVTuberで、公式イラストは初音ミクのデザイナーが担当しています。動画冒頭でのポーズと決め台詞が特徴で、自撮りのようなアングルの動画が多く、視聴者が親近感を覚えやすくなっています。

チャンネル登録者数は約73万人(2019年3月時点)です。

電脳少女シロ

https://youtu.be/fLC5TE_KYcw
2017年6月頃から活動している3DCGによるVTuberです。イルカに似た独特の笑い声がチャームポイントで、実在の芸能人との共演や、地上波の番組のレギュラー出演などの経験があります。語学が堪能で、国内外のゲームの実況プレイの動画の投稿を得意としています。

チャンネル登録者数は約60万人(2019年3月時点)です。

VTuberの市場規模

2018年以降、スマートフォン動画の牽引によって動画広告は増加することが見込まれており、全体として2024年には約5000億円に達するという予想もあります。その中においてVTuberの市場規模の伸びも予測されており、2022年には約580億円規模に到達するという推測もあります。

市場規模だけでなく、VTuber自体も活性化しています。GREEが100億円規模の資本を投下してVTuber業界に参入し、VTuber用のファンドやプラットフォームを設立。サントリーやスクウェア・エニックスなどの大手企業の参入など、VTuberを起用したPRやブランディングなど今後のビジネス展開が注目されます。

また、VTuber事務所「Re:AcT (旧:KAGAYAKI STARS)の設立でVTuberのさらなる地位向上。海外特化型のVTuber+バーチャルタレント事務所を持つ株式会社WINKSは海外進出を狙うなど、今後も動画市場の拡大とともにVTuber事業は増えていくとみられます。

参照:
サイバーエージェント 2018年国内動画広告の市場調査を実施

HUFFPOST VTuberって何? 4年後には市場規模500億円超の試算も

後発は難しい?

他メディアとのタイアップなど活躍の場を広げるVTuberですが、アイドル的なキャラクターが多く若干飽和状態なのは否めません。VTuber黎明期から活躍している老舗VTuber(主にキズナアイ)の人気が高いため、後発が人気を獲得するためには独自の個性や動画ネタなどが必要です

かわいいアイドル系のVTuberを作成できたとしても、それだけでは平凡なコンテンツとなり再生数は伸び悩むことになります。既存のキャラクターとは異なる独自の魅力を発信できるかが重要なポイントです。

まとめ

3DCGなどを使用したVTuberは、個人がファンド形式で作成したものだけでなく、大手企業が資本を投下することを表明するなど、大きな話題になっています。

2020年以降の市場規模の拡大の予測もある一方で、後発組がVTuberで成功するためには、既存のものとは異なる独自の個性や魅力を表現する必要があります。

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